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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

82 大和から伊勢への道 高見峠

和歌山から通じる伊勢南街道の最難所

大和から伊勢に通じる古い道は、北から初瀬街道、伊勢本街道、和歌山街道があります。
古代から重要な幹線道路であり、江戸時代には伊勢参りの道として賑わいました。
ことに伊勢側から和歌山街道、紀州側から大和街道、大和側から伊勢街道、伊勢南街道、紀州街道と呼ばれた和歌山街道は、信仰の道としてだけではなく、重要な交易路として利用され、また紀州藩の参勤交代として使われた道でもありました。
紀ノ川から中央構造線に沿って伊勢まで最短距離で結ぶ道でしたが、要衝、標高899mの高見峠(大峠)を越える必要がありました。
峠には、本居宣長が故郷松坂から越える際に詠んだ石碑があります。
「白雲に 峯はかくれて 高見山 見えぬもみちの 色ぞゆかしき」
すぐ北に位置する高見山は、台高山脈の北の起点で、西へ吉野川、東へ櫛田川が流れ出る分水嶺でもあり、神武東征の先導、賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)を祀る高角神社が山頂に建立されています。
※写真は高見峠の高見山登山口。階段の上部が和歌山街道の杉谷側への口。

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