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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

80 飯田街道 伊勢神峠

馬の背で塩を運んだ街道

飯田街道は三河から信州飯田へ塩を運んだ街道。
長野県の塩尻まで続く街道で、三河湾の海水を製塩した塩を、内陸へ運ぶ道として使われたので塩の道ともいう。
愛知県内には豊田市の伊勢神峠と、豊田市稲武地区の夏焼城ヶ山の北西山麓の夏焼から地蔵峠に残る。
多数の地蔵がならぶが地形図から消えており、整備もされていないために忘れられた感がある。
また、同市野入町から県境を越えて長野県杣路峠の手前までに古い街道の坂道が姿をとどめる。
長野県側は林道工事で消失し、杣路峠周辺には石仏がわずかに残る程度である。
一頭の馬に四俵を担がせた。峠の向こうには力尽きた馬の供養のためか、あちこちに石造りの馬頭観音がある。
写真は伊勢神峠。右(東)に伊勢神宮の遥拝所がある。
現在は東海自然歩道として整備されて多くのハイカーが訪れる。

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