single-kodo120selections
日本列島の西半分を貫く日本最大の断層、中央構造線。
それに沿ってつけられた街道が南信から駿河に向かう旅人に歩かれていました。
南の塩の道とも呼ばれる川沿いの道は今でも秘境とされている深い山峡を通り、杖突峠、分杭峠、地蔵峠、青崩峠といくつもの峠を越え、火伏の神様、秋葉神社に向かい、さらに焼津で太平洋に出会う長い道のりです。
いくつかの峠はいま道路が通り抜け、昔日の面影は偲ぶ由もありませんが、明治の初めにアーネスト・サトウが越えた小川路峠と青崩峠だけは今も徒歩でないと越えられない山道です。
峠の一角からの仙丈ヶ岳から光岳までの南アルプス主稜の大観が印象的な小川路峠。
青崩峠は2023年まで、断層のせいで地質がもろくトンネルを掘ることができなかったいわくつきの峠です。
※写真は、夕陽に映える小川路峠の13番観音。遠景は恵那山。