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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

4 殿様街道

偉人たちも歩いたアイヌのコタン連鎖道

松前から箱館(函館)に至る約27里(105.5km)の道は「松前街道(福山街道)」と呼ばれています。
この道は開削された形跡は全くなく、松前藩が成立した16世紀末以前から、先住民族のアイヌの人たちらによって、点在していた集落と集落を結ぶコタン連鎖道として出来たと考えられています。
殿様街道は、この松前街道の中の大千軒岳山麓の福島町兵舞(ひょうまい)から千軒地区住川までの3.55kmの距離の道で、峠の中を並行して2本のルートが確認されています。
散策コースは、総距離約7kmで2本のルートを周回して元の場所に戻るブーメランルートです。
累代の松前候、仏師の円空、松前藩の家老で画人、詩人でもある蠣崎波響、民俗学の先駆者である菅江真澄、福島町吉岡に上陸して北海道南岸を測量した伊能忠敬、北海道の名付け親で知られる松浦武四郎など多くの歴史上の人物が往来した街道でもあります。
また、江戸時代初期のゴールドラッシュやキリシタン殉教、箱館戦争では新政府軍と旧幕府軍の兵士の攻防の歴史があります。
※写真は、大千軒岳の稜線に立つ十字架。

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