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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

117 薩摩街道高岡筋

幕末、志士たちが駆け抜けた薩摩街道

江戸へ通じる薩摩街道には出水筋(西目筋)、大口筋、高岡筋(東目筋)の3つがあります。
藩政後半には出水筋が主流でしたが、それ以前は高岡筋で日向に向かい、瀬戸内海への筋が使われていました。
高岡筋は鹿児島から宮崎市佐土原までの約130kmです。
鹿児島から北上した薩摩街道は加治木で大口筋と別れ、都城盆地をよぎり高城へ行きますが、ここまでは比較的平坦です。
高城町石山・有水間は丘陵を上り下りしつつ岩屋野に至ります。
ここから国見山を越し、高岡町和石(よれし)・去川・赤谷に至る道は、険しい山道で最大の難所です。
薩摩藩主島津斉彬の領内巡見の際に書かれた「御道中記」にも「岩屋野後七曲坂と言う是より去川迄皆山坂難渋に御座候」とあります。
この区間を含む有水から和石までの約6.7kmは文化庁の「歴史の道百選」に入っています。
これから先、高岡町中心部から北上する薩摩街道は、大淀川を渡り宮崎平野の西部をほぼ直線的に佐土原に向かいます。
※写真は、去川関所御定番二見家住宅

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