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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

111 英彦山峯入り道

山岳宗教の一大拠点として発展

筑紫山地の最高峰である英彦山(ひこさん、1199m)は、古くから霊山として崇められ、とくに自然の洞窟が多いため、山岳行者の修行場となりました。
「日本三大修験山」として、数多くの史跡(仏像、摩崖仏、窟、石碑、梵字岩、社、宿坊など)が残されており、山岳宗教の一大拠点として発展してきました。
最盛期には山に3000、里に800の坊があったとされています。数千名の僧兵がおり、大名に匹敵する兵力をもっていたともいわれています。
近世には英彦山を胎蔵界、宝満山を金剛界とする修験道の位置づけが確立し、これを繋ぐ山々を巡峰する峰入りは最大の修行行事となっていました。
明治の神仏分離令と修験道廃止令により、英彦山は衰退しましたが、有志により、宝満山への春峰、福智山からの秋峰が昭和初期まで実施されていました。
現在は修験教団により、英彦山—宝満山峯入り(秋の峯入り)、権現山—福智山—英彦山奥駆け(春の峰入り)、求菩提山—英彦山奥駆けなどが実施されています。
なお、春の峰入りと秋の峯入りの道は、かなりの部分で九州自然歩道と重なっています。
※写真は、中岳山頂の英彦山神宮上津宮。

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