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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

10 秋田街道 国見峠

岩手・秋田境を越える最短の峠道

岩手県岩手郡雫石町橋場、国道46号線道の駅「雫石あねっこ」を起点に、仙岩峠ならびに国見峠を越えて秋田県仙北市田沢湖生保内「仙岩峠の茶屋」まで歩くルート。
江戸藩政時代には盛岡藩橋場と秋田久保田藩生保内にそれぞれ関所が設けられ、両藩の最短路として往来がなされたが、しばしば領界の争いがあり、寛永10年(1633年)幕府裁定で峠に境塚が設けられた。
明治期に荷馬車が往来できる道幅に改修された。現存の古道の大半はこれである。
昭和期は旧国道による2車線の国見峠越えルートが新設され「南八幡平パークライン」と名付けられた。
待望の自動車道路貫通であったが、積雪期は通行止めとなる不便があった。
現在は廃道であり車両の通行はできない。
峠に達するまで既存の国道や人家は全く見られず静かな林間を歩むが、極楽台と呼ばれる標高790mの尾根に出ると秋田駒ヶ岳の勇姿がせまって見えて美しい。
また、奥羽山脈の主峰和賀岳につながる脊梁をみわたすことができる。
※写真は国見峠「従是北東盛岡領」の標石。

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