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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

46 赤城山古道

四方八方から延びる赤城山の参詣の道

群馬県中央部にそびえ四方に大きくすそ野を広げる赤城山は標高1828m(黒檜山)の大きな火山で、山頂部には大沼、小沼の湖や覚満淵の湿原など、豊かな自然環境を保ち、群馬県立赤城公園にも指定されています。
「日本百名山」の一つでもあり、榛名、妙義とともに「上毛三山」の一つに数えられています。
赤城山は古くから信仰を集め、四方八方から山頂をめざす道が多くありました。また鳥居峠を越え、大沼畔から北の外輪山を越え、沼田方面へ下るルートも交易や人々の往来のため歩かれていたようです。
また近世以降は赤城神社信仰の道として大洞赤城神社を目指す里人や、特に明治以降は志賀直哉や高村光太郎らのいわゆる文人墨客もこれらの道をたどって赤城を訪れました。
これらいくつかの道の一部は、現在も車道や登山・ハイキング道として利用されていますが、当時の痕跡や史跡は、路傍にわずかに残る石造物のほかは、地蔵岳山頂の石の地蔵像、三夜沢、大洞の赤城神社の文化財などとして残るのみです。
赤城山山麓では旧石器時代から人々が暮らし、古墳時代には東国の中心として栄えました。
山中には中世の寺院跡や祭祀の痕跡が残り、雨乞いなどで盛んに登拝した記録を見ることができます。
三夜沢や大洞の赤城神社は今も車で参拝する人々で賑わっています。その時代時代の神に応じた信仰の道があったと思われます。
※写真は、旧大洞赤城神社の大沼湖畔。

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