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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

38 小白川道

小瀬峠を越え飛騨に至る交易と塩硝の道

富山県南西部、善徳寺の門前町として栄えた城端の背後には高清水山系の山なみが屏風のように連なり、これを越えて秘境五箇山の集落と結ばれる峠越えの道がいくつかありました。
城端から上田(廃村)をとおり小瀬峠(940m)を越えて旧上平村の小瀬に至る道は小瀬峠越えと呼ばれました。
さらに庄川左岸沿いに西赤尾に出ると浄土真宗の古刹行徳寺があります。
小瀬峠越えは五箇山と砺波平野を結ぶ交易の道であると同時に行徳寺と善徳寺を結ぶ信仰の道でした。
また、加賀藩時代には赤尾谷の村々から集めた塩硝を城端へ運ぶ道でもありました。
さらに上流に進み、籠の渡しがあった境川を越えると岐阜県白川村の北端小白川に至ります。
ここは口留番所があった所。明治23年に細尾峠を通る新道が開かれ、昭和2年には八幡道路(自動車道)が五箇山まで開通して昭和30年代には小瀬峠越えは廃道に近いものになりました。
※写真は小瀬峠直下の袴腰林道から望んだ城端方面(砺波平野)。

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