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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

35 石動山多根道

いにしえより続く石動山信仰の道

能登石動山(せきどうさん)は能越国境にある高峰(564m)で、古来より農耕神・漁撈神・航海神の座として信仰されていました。
近世には石動山への登山道は「石動山七口」といわれ、石動山においても公認の道と記録されています。
いずれの道も尾根筋や谷筋に沿って険しく、修験の山にふさわしい環境にあります。
現在は一部分を除き一般にはほとんど利用されておらず、古道としての痕跡を残すのみです。
七口の一つ多根道は七尾口とも呼ばれ、石動山北方の旧鹿島郡多根村(現七尾市多根町)から通じる道であり、もっとも古道の面影を残している道です。
多根道は奥能登方面からの登山口であり、七尾港(香島津)から石動山に住まいする360余坊の修験集落へ、生活物資を運ぶ拠点として繁盛していたようです。
※写真は、多根から見る石動山大御前。

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