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日本山岳会が選ぶ「日本の山岳古道120選」

22 二口街道 二口峠

仙台と山形を結ぶ重要な最短物流ルート

二口渓谷は、ハイキングや本格的な登山、そしてキャンプなどでにぎわう市民の憩いの場として親しまれている地域です。現在は自動車で山形方面まで走行可能な林道がありドライブも楽しまれて人気があります。
この渓谷は、古の時代、奥羽山脈を跨ぐ重要な交通路としてたくさんの旅人が行き交う道でした。
仙台から山形を結ぶ峠道はおよそ6道ありますが、その最も短い重要なルートがこの最上街道の二口越えとなります。
仙台藩領からは海産物や唐竹などが山形方面へ、山形方面からは上方からの下がり荷の古着や雑貨などが運ばれました。特に沢ぞいを辿るので冷涼な環境ですから塩釜でとれた塩や海産物などを運ぶのには便利で人気があったのでしょう。
隣の関山街道と笹谷街道とはそれぞれ有機的な使われ方をしており、脇道が5つもあり状況に合わせて利用されていました。
名取川を遡り、野尻に御番所そして峠下に境目守番所と2か所おかれていました。
その境目守番所から、馬形経由山寺に通じる道を山伏峠、高野から平清水に通じる道を清水峠と言い二つに分かれることから「二口」の名がついたといわれています。
今もその道しるべの石には「右ハ山寺道左ハかうやゑ」と書かれています。
※写真は、山伏峠と清水峠の分岐にある「道しるべ石」。

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